課題先送りの体質になっていないか?

"攻めは奇手あり、守りに王道あり"という言葉からもわかるとおり、不況期こそ原理原則に立ち返る時である。ぜひ自社の経営を振り返っていただきたい。

  1. 粗利益(限界利益)が低い→取扱商品に問題がないか?
  2. 粗利益は高いが営業利益が低い→マネジメント・生産性に問題がないか?
  3. 損益分岐点は高くないか?固定費は?自社のコスト構造を明確にしているか?

等々、自社のコスト構造とそれを基にした経営指標の構築が必要である。 打つ手が遅れると業績回復が遅れる。不況期に考えていただきたいのは業種、規模、生産性の3点である。これらの点を踏まえて、自社の進むべき方向性をまとめていただきたい。

  • 規模に合わせた組織体制になっているか。
  • 粗利益に 占める労働分配率の見直しをしていただきたい。

大混迷時代を勝ち抜くための要件とは?

何も手を打たない巣篭もり戦法で好況の機会を待っているだけでは、現状打破はできそうもないということである。大混迷時代を勝ち抜くための要件として2点を取り上げてみる。

 1.将来を見据えた先手先行経営:ビジョン(将来像)の明確化・共有化

『他人と過去は変えられない、しかし自分と未来は変えられる』我々が真にマネジメントすべきは、過ぎ去った過去よりも、変えられ得る多くの選択肢をもつ将来である。
『刻々と変化する環境動向のもと自社の将来姿を明確に描き、理想と現実のギャップを先手先行で課題化し、他社に先駆けて手を打っていく』そのような先手先行経営こそが、今のグローバルハイスピード社会においてとるべき経営姿勢である。

 2.仕組みで運営する組織経営:経営組織(人と仕組み)の基盤確立

これからは価値観も含めて多くのことが絶え間なく変化する時代であり、それだけにトップ・経営陣は常に高い視点での戦略経営が求められる。従って、戦略経営の遂行に邁進できるよう、管理すべきことを仕組み化し、全員がそのルールを守り、トップ・経営陣は適時、要所だけを押さえていく、そのような組織経営への転換が欠かせない。

次代を生き抜く着眼点

目指すべき先が常にはっきりしている"ビジョン経営"

それを着実に推し進めていく"計画経営"

さらにその進捗を多くの目で追っていく"組織経営"

当事者意識を持つこと

評論家であれば、その結果に対する責任というものはない。しかし、経営幹部は現場で結果を出すことが仕事であるので、いくら評論がうまくても仕方がない。すでに起こった事象に対して得意気に「あれがいけなかった」「何故そんなことをしたのか」と言うのであれば、そうならないように予め手を打っておくことが当然、経営幹部には求められる。
他人事のように本プロジェクトに関わっていた幹部がいた。心の奥底では「実行するのは自分ではないから」と言わんばかりの態度であった。

ところが、総責任者に任命された後取り組み姿勢に変化が表れた。発言の1つひとつにも重みが出てきた。会議中も、計画を実現するためには「誰が」「いつまでに」「何をするべきか」を掘り下げて考えるようになった。つまり"当事者意識"が芽生えたのである。

何事にも常に"当事者意識"を持って取り組めているかどうかを、ぜひ自問自答していただきたい。

中期経営計画を策定する意味

1."わが社がどこに向かって進むのか"という道標となる

社員は目先のことだけでなく、会社の将来を見据えながら自分の人生を考える。今後、どっちへ行くのかもわからない会社では、大事な人生を送る上で不安である。社外的には例を挙げると、企業にしっかりとした明確な中期経営計画があることで、金融機関に安心感を与えることができる。

2.経営の舵取り(方向修正)ができる

現状と5年後の計画数値とのギャップが、企業が中期的に取り組むべき戦略的ギャップである。中期的な方向性の下、段階的に単年度ごとの計画があり、それと現実との差がわかるからこそ企業が基準(あるべき姿)へと戻ることができるのである。

3.環境変化により計画が大幅に変わる場合、修正・見直しを図ることができる

どのような経営環境になってもしっかりと利益を出すことのできる計画を立てておくことが必要である。また、どのコースにおいても1年目、2年目と数字に乖離が出てくることもあり、その際には毎年の実績を加味し、修正可能なものにしておくことも必要である。

中期経営計画とは、具体的な経営の羅針盤としての機能を果すものであり、健全な経営を行っていく上で大事なツールなのである。

組織経営と合議制の違いとは?

現在は動乱の時代に入っており、経営者1人だけの構想・実行力では経営は厳しく、さらなる組織経営化が必要であると言われている。

組織化を進めたい企業の多く

失敗

「合議制」:
会社の方向性や方針・やるべきことを皆で決めることである。それ自体は悪いことではないのだろうが、私の知る限り結果としては、判断スピードの減退、過度な仕組み化(文章・会議の増加)、それに伴う実行力の低下ならびに時代対応スピードの低下を招く。

成功

「組織化」:
責任を明確にした上で、複数の意思決定者を作り、衆知を結集しながらも決済範囲の中で、各責任者の責任において方向性を明示することである。

企業の業績を向上させることは、還元すればいかに実行力を上げるかに集約される。実行のための組織化であることを明確に意識し、合議制の愚に陥らないよう重々注意されたい。

経営理念の見直しと明確化

経営理念の明確な会社は強く成長している。そこで今回は"経営理念の本質"について探求したい。
企業は何らかの仕事をしている集団である。それでは原点に戻って"仕事の本質"とは何かを考えてみたい

経済活動が高度化し、発展する中で、カネがあると何でも手に入る時代になると「仕事はカネを稼ぐもの」と錯覚されるようになった。現在、仕事をそのように捉えている人も少なくはない。
しかし"仕事の本質"はあくまで「人の役に立つこと」「人の役に立つモノを作ること」である。
経営理念は"企業の本質"を踏まえて「自社の存在価値は何か。何をもって社会に貢献するか」を明確にすることであり、自社の経営方針・戦略より優先すべきことである。

関東にある中小企業のメーカーA社は、経営理念を「重量物を明確に計る」ことにして事業展開をしていたが、ライバルと競合する中で業績は厳しく苦戦していた。創業者から事業承継をした二代目経営者は、経営理念 を見直して「健康を正確に計る」とした。A社は従来の体重計に機能を付加し「体脂肪計」の開発に成功した。 このA社は、"企業の本質"である「人の役に立つモノを作る」を追求し、経営理念を変更、明確にして新しい商品づくりに成功したのである。

経営理念は経営の原点である。頻繁に変更するものではないが、環境が激変する中で見直しをすることも必要である。

会社のあり方を真剣に考える

社員であれば、自分が幸せに働らける環境を、自ら率先して創っていく。
経営者なら事業を始めた、または会社に入社した頃にいだいた理想を思い出して、経営者としてできることを実行して欲しい。

人生でもっとも活動的な時期の大半を仕事に費やします。
なのでもし、幸せになりたいなら、自分が楽しくやりがいを持って働くことです。

やりがいをもって働けば、当然仕事の成果もだせるでしょう。その場合、経済的にも精神的にも満たされるでしょう。幸せだし、モラル(道徳観)も必然的に高まると思います。

そういう人が犯罪を犯すとはとても考えられません。
こうして社会に秩序が育つのだと思うのです。

会社は、人づくりの場です。会社は、人を作ることで、利益の分配(税金)と社会に秩序をもたらす重要な社会の公器だと思います。

ミステリーショッパーとは?

ミステリーショッパーという手法がある。これは顧客に扮した調査員が店舗でサービスを受け、その結果をレポートとしてまとめるものである。このような調査を利用する外食企業も多い。 ミステリーショッパーは、自社の店舗について顧客視点でチェックを行ってくれ、非常に便利なものだが、今回は自社でできる店舗の現状認識の手法を解説する。

1.商品・接客・清掃

営業時間を時間帯ごとに朝・昼・昼過ぎ・夕方・夜間と分け、経営者自ら店舗を観察し"問題はないか"、"こうしたら良いのではないか"と仮説を立ててみる。これは客席と厨房、店舗の外と全てで行ってみる。
また来店されている顧客へ声をかけ、この項目について"良いところは何か""不便はないか"など聞いて回るのである。そして各項目についての発見をまとめていく。

2.スタッフ

社員・アルバイトリーダー・アルバイトについて、人間関係や指示事項、動きについて観察する。また在籍人数や、曜日・時間帯別に適性人員がいるのか、早期退職者や異常退職者がいないか確認する。トレーニングや退職防止活動、個人評価がきちんと行われているかもチェックし、従業員満足度を確認する必要がある。

3.売上動向

曜日・時間帯別の売上分析はもちろん、競合の状況や、CSアンケートとの比較、商品別の売上も検証する。

4.利益分析

財務会計上の人件費・原価についての分析だけでは利益分析とは言いがたい。原価率は棚卸原価と標準(理論)原価の差を算出し、廃棄もどのような理由で何がどれくらい廃棄になったのかを確認する必要がある。

業績責任を果たすとは?

業績をつくるとはどういうことか?
それは利益を生み出す全ての経営条件を整備することである。

業績責任とは?
ある会社の経営幹部は、自拠点の業績が悪い原因を販売力・商品力が弱く顧客基盤が悪いためだと嘆いている。この幹部は業績意識が欠けている。 与えられた条件でいかに業績をつくるか、利益を上げるかを考え自分の役割を果すこと。

部門経営者としての経営意識を持たなければ責任はまっとうできない。

そのためには
トップと同じ方向感覚(価値判断基準)を持つ、常にプラス発想で考える、現実処理能力+理想掲示能力を高めることが必要である。

以下の経営のバランス感覚を養っておかなければならない。

  • 攻守のバランス(営業・投資と管理)
  • 環境のバランス(市場動向・社会変化)
  • 時間のバランス(将来と現実のギャップ・先を見る目と今を見る目)
  • 経営資源のバランス(人・物・金・情報の有効活用)

経営幹部は自社の経営基盤の現状をしっかりと把握して整備強化をし、 トップと価値判断基準を合わせていかなければならない 。

理念実践型経営への挑戦

北関東でスーパーマーケットを展開するA社のB社長は、創業した父親の突然の死により十分な事業承継期間を経ることなく、経営トップの座についた。それまでのA社は経営理念もなく、方針も曖昧なまま、創業社長のリーダーシップによって経営されてきた。2代目であるB社長は、その属人的経営から脱皮し、真の組織経営へと進化させなければ、自社の成長と未来はないと確信していた。

そこでB社長は、自ら創案した経営理念とクレドを全社員に浸透させ、価値観を共有するため、月2回の研修を実施し、その中で自らの熱い想いをダイレクトに社員に伝え続けている。B社長のコミュニケーション能力の高さと研修の継続により、社員は徐々に変化し、自主的に経営理念とクレドを実践する組織へと変革しつつある。
経営方針発表会では、改めて全社員に経営理念とクレドの趣旨・目的、それを創案するに至った背景を説明し、全社基本方針を伝えることにより、一致団結して戦っていく組織体制が固められ、社員の意欲が高揚した。

"経営理念・行動指針は浸透しているか?実践する組織であるか?伝える場があるか?"今一度自社を振り返っていただきだい。
「理念なき行動は凶器であり、行動なき理念は無価値である」(本田宗一郎氏)

業務の進め方、プロセスの改善でみえる経営改善

収益改善には

売上をあげるか?、粗利率をあげるか?、経費を落とすか?この3点が基本

私どもが行う財務診断では、会社の体質を知ることだけではなく、業務の進め方、プロセスの改善まで分析するケースがほとんどです。

業務の進め方、プロセスの改善がみえて、はじめて経営改善方法が現実化でき、手元の現金が減っている状況を止め、キャッシュを増やすにはどうすべきか?が見えるのです。

業務の進め方問題点

問い合わせ客や見込み客のフォローがまったくされていない

⇒顧客の平均単価はどれくらい?顧客の取引回数は?返品やキャンセル率はどうなのか?
また、前年度と今年度の比較、そして、全体を構成する中で占める割合等を答えられなければ調べてください。

経費削減

⇒仕入原価、部品組み立て(アセンブリー)外注費、ロジスティックなど、一度も見直しをしたことがなかったが、交渉したら簡単に値下げできたケースは、弊社の顧問先をみても、1件や2件どころではないんですね。

業務プロセスの欠陥に気が付かず、長年染み付いた「体質」や「クセ」で集客に投資をしても、そこでコストかけて新たに獲得した問い合わせ客や見込み客の何割かは、気がつかない内に脱落させてしまっています。
自社の問題点を発見し、経営改善計画書に盛り込み、実行に移さなければなりません!

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