前向きな姿勢を持て

経営理念を持たない企業が結構多い。また、経営理念が形骸化している企業も実に多い。これでは働く社員はかわいそうである。

社員が前向きに取り組むためには?
会社の理念を明確にうたうことだ。その上で方針を確定し、対策を打ち、実行・チェック・成果・結果を出すという流れを築くことである。

その時に大切なこと
悲観的な思考で事を運ぶと、必ずできない方向性で物事を考えてしまう。そういう考えになった場合は、すぐに「できるんだ!」という肯定的な考え方に変えることである。それにより「結果を出すためには何をしなければならないか?」という考え方になる。この考え方が「前向きな考え方」である。

「理念・方針」を末端の社員まで正確に説明し、納得させることも大切だ。これができる企業とできない企業では、大きな差が開く。

納得させるために必要なことは、幹部が完全に理解した上で、部下に説明する。そして方針に沿った実行具体策を部下に作成させるのである。

社員自身がつくった実行具体策になるので、社員は前向きに取り組むことができる。それでも、後ろ向きな発言をする者が出てきた時は、厳格な姿勢で幹部チェックをすることだ。

怒るのではなく、ヤル気を出させる言い方で背中を押す。そのためにも前向きに「できるんだ! やれるんだ!」という考えに自ら立ち、行動することが大切である。

全社を挙げての意識改革

「これまでは、いくら危機意識をあおっても社員は動かなかった。社員と経営陣の思いが1つになった時、会社が変わりはじめた」。この言葉は、経営再建をお手伝いしたA社の経営者が口にした言葉である。

そもそも、経営者と社員は対立する関係にある。
与える側と与えられる側、命令する側と命令される側、実行させる側と実行させられる側である。
そのため人を動かす場合、どうしてもカネやポスト、命令といったトップダウン型のマネジメントが中心になってしまう。その結果、組織内には「やらされ意識」を持った指示待ち人間が多くなる。

今日のように環境変化が激しい場合には、組織も迅速に変化することが求められる。
そのためにも変化の現場に近い社員が、自分で考え、判断し、俊敏に行動することが不可欠である。指示待ちの受身組織では変化に対応できない。

また、そのような組織の中でいくら優れた戦略やビジョン、方針を打ち出しても、それは絵に描いたモチに終わる。重要なことは社員の意識改革である。社員を、自ら動く「自立型人材」にさせることである。

そのために経営陣が行うべきことは、「トップダウン型経営」から「参画型経営」に変えるという意識改革である。

組織の目指すべき姿を共有化する「参画型経営」によって、経営陣と社員の境界線をなくし、社員に経営への参加意識を持たせる。その結果、社員と経営陣との関係は"Win-Lose"から「Win-Win」の関係へと変わり、業績向上と社員の働きがい向上が実現するのである。

冒頭で紹介したA社で、参画型経営に向けて取り組んだことは次の3点であった。

  1. ビジョン・戦略の策定(策定プロセスへの参加と意思の共有化)
  2. 経営情報の発信と共有化(ガラス張り経営)
  3. 意思決定プロセスの整備(会議システムの整備)

結局、「経営陣の意識改革なくして社員の意識改革はなく、社員の意識改革なくして業績向上はない」のである。

リーダーの命がけ

リーダーが具体的に取り組む「3つの命」

1.使命

  • 世の中の「お役に立つ」ことができるから存続できる。社会的な存在意義~企業使命感なくして真の成長はない。どこの誰の、どのようなニーズやウォンツに役立とうとして自社が存在するのかを、リーダーとして明快に示すことだ。法人客・個人客を問わず、経営資源を集中する具体的なターゲットとニーズを捉え直す必要がある。

2.宿命

  • 成果(業績)で評価を受けるプロとしての宿命を知る。「お客さまに喜ばれました」と言いながら、赤字を生んだり代金回収が滞ったりするようでは、存続が危うくなる。
  • 100点満点のない経営の世界では、トライアル&エラーの実践に取り組みながら、成果を帰るソリューションスキルが求められる。問題の本質をえぐり、解決ストーリーを組む設計力と実行パワーを磨くことである。

3.革命

  • 過去と断絶し、未来からの視点で革新する。大転換の時期には、前例主義、ことなかれ主義では真の問題解決は望めない。潮流の変化の先にある未来像から自社、自部門を見つめ直し、抜本的に「捨てる、改める、導入する」の大局観と柔軟な発想力で臨むことだ。改善・改良方式の枠を超えるチャレンジである。

いよいよ「リーダーの命がけ」の時代が到来した。
「変化はチャンス」。理性的かつ情熱的な実践が成否を決めると言えよう。

社風は気付いたら"できている

先日、実施した営業研修での事例を紹介したい。

事前のヒアリングで確認した問題点は、「営業社員に自社のカラーがない」ことだった。
つまり中途採用者が多く、前職の営業スタイルを引きずっていることが原因と思われた。
トップから社員に至るまで、自分に責任が及ばぬように「それなりに説明(言い逃れ)できるかどうか」ばかりが重視されていた。

問題の営業社員も、目標への達成意欲より会社の指示事項をこなしたという"アリバイづくり"が優先され、その結果、慣れた前職の営業スタイルをだれも変えようとはしなかった。これが冒頭の真因であった。

「社風」とは、会社が決めて発信するものではなく、日々の業務の中で蓄積されるものである。それは手法の問題ではなく、根本的な考え方の統一である。研修も良いが、それ以前に考え方の問題か、スキルの問題かを押さえることが先決であり、日常業務における考え方の徹底ができていなければ、一時の花火で終わってしまう。

まず、日々の業務の「始末」ができているか、会議の決定事項をきっちりと進捗管理しているかなど、身の回りの物事から見渡し、自社にとって必要な「当たり前」がきっちりできているかどうかを確認してみてはいかがだろうか。

即指摘ができる上司

「即指摘・即実行」が、大部分の中堅・中小企業に欠けているように思われる。仕事上でのルール違反が発生し、上司がそれに気づいたとき、部下に対して即座に注意できるだろうか?

「後ですれば良い」とか、「今はそのタイミングではない」など、先延ばしにすることが多いのではないだろうか。このようなことが蔓延している企業が非常に多い。これでは社内に混乱を招くのは必然である。

「即指摘」ができるようになるにはどうすれば良いのであろうか。

社内ルールの違反が生じた"瞬間"に注意・指摘することである。遅くとも1時間以内に。

理由も明確にしたうえで注意・指摘するのである。

注意・指摘できない上司が多い
上司が弱すぎる。なぜだろうか?部下に嫌われたくない、うまく説明ができない、自分もできていない、などが代表的な理由であろう。

どのような状況になろうとルール違反はルール違反なのである。自信を持ってどんどん注意・指摘することである。それに対し、文句を言ったり、行動しなかったり、自分に不利益なことがあったりしたら、それはその会社の仕組み・考え方が悪いのである。そのような会社には自分を信じ、喰らいついて改革していく姿勢が必要である。

ぜひ、悪いことは悪いといえる上司になろうではありませんか!

態度能力を磨く

企業人においてそれぞれの役割や仕事の成果を高めるために必要な態度能力がある。 主なものを層別にしてポイントを整理すると、次のようになる。

態度能力を磨くポイント

分類 心構え 行動基準
階層別 リーダー ぶれないポリシーを持つ 威風堂々の表情・姿勢・話し方
マネージャー 目標を設定しPDCAを回す メンバーとの積極的なコミュニケーション
ナンバーツー(補佐役) トップの弱点をカバーする トップへの緻密な報・連・相
職種別 営業パーソン 顧客との信頼関係を作る 声・笑顔・マナーと誠実な提案
生産パーソン 品質・コスト・納期を革新する 規律・安全・スピードの体得
開発パーソン 新商品・新サービスを創造する 柔軟なアイデアと独自のこだわり

これらに加えて、業種特性や各社ごとの求める姿を整理することだ。それをマニュアルとして作成し、全社的な基準として浸透をはかる。具体的には教育体系への織り込み、OJTの基準、さらには人事考課制度にもリンクさせることが大切である。

点火型人間へ

自分のモチベーションをコントロールすることは非常に大変であるが、経営者に最も強く要求される能力は「パッション(情熱)」である。

情熱には次の5つの型がある。

  1. 自ら自分に火をつけられる「自燃型」
  2. 自ら燃えるどころか他人にも火をつけられる「点火型」
  3. 2の「点火型」にマッチを擦ってもらって燃える「可燃型」
  4. 全く燃えない「不燃型」
  5. 自分が燃えないどころか他人の火を消してしまう「消火型」

当然ではあるが、経営者は「点火型」でなくてはならない。

「情熱」なくして目的を達せられないのも明らかである。

社員がヤル気を出すかどうかの8割が経営者の責任である。

社員の業績をつくるピラミッド

上記図より、やはり情熱(=ヤル気)は必要であり、「自燃型」が望ましい。少なくとも「可燃型」でなければならない。

社員からの不満のほとんどが愚痴に近い。 聞いている同僚たちのヤル気を削ぐ「消火型」の行為である。目の前の事象を前向きに捉えるか、後ろ向きに捉えるかは、その人自身の心の持ち方ひとつである。

実行が阻害される6つの要因とは?

経営の転換期といわれる現在、成長戦略の再構築をはかっている企業が多い。「いかに戦略を構築するのか」ということへの意識を持っていても「いかに実行していくのか」という"実行度"について対策を立てていなければ、戦略は推進されない。

以下に、実行を阻害する代表的な要因を記載する。

1.重点欠乏症

「あれもこれも」と取り組まなければならないテーマがありすぎて重点が絞り込めず、結果的にやり切れない。問題の本質は何かを掘り下げ、「あれかこれか」で重点策を絞り込むこと。

2.方針展開欠乏症

会社方針を部門(チーム)に具体化することが出来ず、具体的にどう行動していくのかイメージが沸かずに実行力が低下する。部門方針策定のチェック機能、部門長・リーダーの方針策定能力を向上すること。

3.コミットメント欠乏症

戦略・方針・目標に対して「やらされ意識」が強く、主体的行動することが出来ない。第一線の社員が目標設定に参画するなど、理解・納得させることに注力する。

4.人材欠乏症

実行できる人材が配置されなければ、どれだけ素晴らしい戦略・方針でも推進されない。中堅・中小企業は人材不足なので適材適所の配置は難しいが、「過去の成功者へのこだわり」や「過度に能力を超えた」配置は戦略推進を低下させる。

5.プロセス管理欠乏症

どんなに精緻な計画を立てても、組織に管理能力が備わっていなければ機能しない。戦略・方針と同じく「あれもこれも」管理するのではなく、重点管理項目に特化することが重要である。

6.人材力向上策欠乏症

どれだけ方針どおりに行動し成果を上げても、それが適正に評価され、処遇にも反映されなければ社員のやる気を落としてしまう。また、日常における上司のフォロー(意欲・能力不足へのフォロー)も実行力を高めるため必要である。

信頼を築く3つの当たり前とは?

信頼"とは特別なことではなく、ごく当たり前のことの積み重ねである。
言葉通り"○○さんを「信」じて仕事を依「頼」する"ことであり、社内外問わず基本動作ができていない人には仕事は来ないものである。

1.期限を守る

お客様に対して期限を守ることは当然であるが、社内における決定事項が期限どおりに守られていないことが多い。ひとつの仕事が遅れるとその後のアクションも遅れ、連鎖的に影響が出る。期限が決められている仕事は、どんなことがあってもそれまでにやり切ること。

2.質問に対して明確な回答をする

「○○の件はどうなったか」という質問に対して言い訳などに終始し、結局質問の内容に答えていないことが多い。 話は結論→理由→経緯の順で話すこと。

3.書類は正確に出す

やっつけ仕事や意欲に欠けていることが、書類の数字間違いや誤字・脱字の多さに表れる。出す前に自分でチェックし、第三者にもう一度チェックしてもらうこと。

以上3つのことはビジネスの世界では基本的で当たり前のことである。

「言われなくてもわかっている」「当たり前のことだ」と皆様も思われるでしょう。
しかし実際にできている人は少ない。安心して任せられる人とは「期限を守り、明確な回答をし、正確にすすめられる」人である。

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