営業の鉄則とは何か

営業マンとしての「正しい価値観」

営業マンが営業という仕事で成功を納めるため、すなわち成果を出していくためには、営業マンとして「正しい価値観」をもたなければなりません。

営業マンが持つべき価値観のことを、「営業の鉄則」と呼ぶことにします。「営業の鉄則」として次の2つを挙げることができます。

1つ目
営業マンには言い訳が許されないということです。
生産財営業のようなルート営業の要素が強い営業スタイルの場合、担当する客先によって、あげられる数字が大きくことなってきます。この時、「自分の担当先が悪いから、数字があげられないのです」という考え方は100%間違えています。

担当先が小企業ばかりで、そもそも購買力に乏しいところばかりだというのであれば。
その営業マンは新規開拓に力を入れなければならないのです。

担当先が購買力はあるものの、強力なライバルが既に入り込んでいるというパターンもあるでしょう。
いかにライバルと差別化を図り、自社のシェアを上げていくか、という考え方が必要なのです。

こうした担当先の企業の差を考慮し、営業マンへの評価を公平なものに近づけるために「予算」というシステムがあるはずなのです。

ですから、 「予算」を達成できていない、というのは「言い訳ができない」という価値観を、営業マン一人一人に浸透させていかなければならないのです。

2つ目
営業マンの仕事は「価格競争を回避する」ということです。
営業マンは「価格で負けました」という言い訳をしてはいけません。
価格だけで売るのならカタログ通販でよいはずです。そこに人が関与しなければいけない要素があるから、営業という仕事が成り立つわけです。

これら2つの鉄則の根っこにあることは、「言い訳をしない」こと
営業という仕事は言い訳をし始めたらキリが無い職種なのです。 求められる数字が上がっていないのあれば、自分の動き方のどこに問題があるのか、あるいは自分自身の何を変えなければならないのか、そのような素直で真摯に取り組む姿勢が、営業において成果につながるのです。

営業マネージャーの仕事は
「部下に勝ち方を教える」ということです。厳しさだけを要求しても部下はついてきません。「こうすればうまくいく」というノウハウを指導できてこそ、部下からの信頼を得ることができるのです。

経営トップ層は
「売れる商品」「自社ならではの商品」を発掘しなけ ればなりません。あるいは「自社ならではの機能」を開発しなければいけません。 「何を」「どこに」「どのように」売るか、というのが営業戦略ですが、「何を」「どこに」の部分を考えるのは経営トップ層の仕事です。

経営者が考えていかなければならない戦闘・戦術・戦略と3階層での施策

  • 営業マンの価値観(=戦闘レベル)
  • マネージャーの指導(サポー ト)スキル(=戦術レベル)
  • 経営トップ層の商品力開発(=戦略レベル)

お客様に選んでいただく5つの要素

お客様は"何を"基準に商品・サービスを購入するのか

会社の信用力、商品力・ブランド力、価格競争力、カスタマイズ・提案力、営業個人の魅力といった5つの大きな要素に分類することができる。

1.会社の信用力
信用力を判断の拠り所とするお客様の心理は「この会社と取引(を継続)するメリットはいかほどか」である。従って、業歴・実績のほか、社内見学や対外向けの活動内容のオープン化、ホームページの更新頻度などがポイントになる。

2.商品力・ブランド力
商品やサービスそのものに価値を感じるお客様の心理は、「この商品・サービスを"敢えて"使うメリットはいかほどか」である。従って、無料定期点検や過去に導入した企業への見学参加の呼びかけなど、わが社でしかできない付加価値や第三者の声を活用する方法がアピールしやすい。

3.価格競争力
価格に焦点を当てるお客様の心理は、「この商品・サービスを購入することで、どれだけのコストダウン・利益創出に繋がるか」である。従って、立地メリットによるメンテナンスコストや、お客様の事情(季節要因・繁閑)に合わせた価格の弾力化提案などで、お客様のための価格価値を訴求することがポイントとなる。

4.カスタマイズ・提案力
提案力に価値を感じるお客様の心理は、「今後もわが社に利益をもたらす提案が期待できるか」である。従って、在庫や商品ライフサイクルに応じた最適情報提供機能や、メンテナンス時期におけるリマインドメールといった購入後の"仕組み"を見せることが有用。

5.営業個人の魅力
営業パーソンに価値を感じるお客様の心理は、「この人間の持つ魅力は、わが社(私)にとっていかほどか」である。従って、お客様のライバル情報に精通することは勿論、自社が提供できる商品・サービスのみに留まらない、課題解決姿勢を見せることが重要。「ここにしか存在しない」という価値を自らが持つことに尽きる。

差別化を図る上での営業上のポイントは、この5つの要素をお客様特性別(法人/個人)、商品・サービス特性別(リピート/スポット)に活かしきることである。

成果を上げている人、上がっていない人の要因とは?

成果を上げている人、上がっていない人。その差の要因はたくさんある。

「相手の立場を考えて行動しているか?」
「(経済的)利益を意識しているか?」
「論理的に考えて行動しているか?」
この3点に集約されると考えられます。

「相手の立場を考え行動をしているか?」
必要なのは、常に、その仕事に関わる人にどうしたら最大のメリットを提供できるかを考えることです。身近な「報告」という仕事を例に挙げれば、どのタイミングでどうのような報告をしたら、相手の都合が良いか、正確に伝えることができるかを常に考えることです。成果を上げている人はこんな些細なことからしっかり考えて行動していると感じます。

「利益を意識しているか?」ということです。
誤解をして欲しくないのですが、「利益を意識している」とは、「常に損 得を計算して行動しましょう」という話ではありません。自分の責任の中 で、使ったコストをしっかりと把握している。そして、そのコストに見合う収益を確保するという意識で仕事をすることが大事であるということです。

そのためには「意識」も大事ですが、「利益の仕組み」を知識として習得しておくことが大前提です。

最後が「論理的に考えているか?」ということです。

「論理的に考える」と言うと何やら難しいことのように思われますが、「わかりやすく考えること」です。これには2つの意味があります。「自分自身がわかりやすい」と「相手がわかりやすい」の2点です。もし 自分自身ではわかりやすく整理して考えているのに相手にわかってもらえないことが多いならば非論理的であると考えて、アプローチを変えたほう が良いでしょう。
論理的に考える第一歩は、「目的と手段」「結果と原因」これを明確にすることからはじめることです。成果の上がらない人の殆どがこれを混同しています。

目的と手段に対する認識が間違っている!?

目的と手段に対する認識が間違っている!?
ある機械メーカーの若手営業担当者から、次のような疑問の声を聞いた。 「こんなに高性能な機械なのに、なぜ買ってもらえないのでしょうか?時間当たりの生産数、耐用年数、価格のどれをとっても他社より優れているのに......」。

その疑問の答えは
営業担当者が「お客さまの目的と手段に対する認識が間違っている」ということが考えられる。

身近なものに例えてみると、「薬局では風邪薬を売っているが、お客さまが欲しいのは風邪薬ではなく、健康である」。要するに、"風邪薬は健康になるための手段であって、目的ではない"ということだ。

先に述べた機械メーカーの営業担当者は、目的と手段を履き違えていたわけである。お客さまは高性能の機械が欲しいわけではなく、消費者に売る高品質の製品を求めていたのだ。それにもかかわらず、機械の高性能を前面に出して営業をかけていた。売れない訳である。

お客さまが本当に求めているものと、自分が売りたいものは必ずしも一致しない。本当にお客さまが求めているものは何か。改めてお客さまの視点に立って、考えてみてはいかがだろうか

「顧客第一主義」を掲げている企業は数多くあるが、実際に行動に移している企業は少ないものである。本当の顧客第一主義とは、お客さまの立場になり、お客さまが求めるものを見つけ、ようやく始まるものなのだ。

鞄を確認する。準備の差は、想いの差

準備の差、想いの差

商談において重要である"提案力"に差が出るとすれば⇒準備の差、想いの差
決して話し上手かどうかではない

Aさんの大きなカバン【×】
提案に使う資料やパンフレットがぎっしり入っている。 「いつでも何でも提案できるように、あらゆる資料やパンフレットを持ち歩いています」とのこと。

あまり深く考えず「とりあえず持っておいたらいつか使うだろう」ということでは、準備に想いが入っていない証拠である。なので、それらは結局使われない上に的を絞った提案ができない。

Bさんのカバン【○】
入っている書類はそれほど多くはない。 「今日の営業活動で必要な資料を入れています」とのこと。 その日訪問する社数分に分けられたパンフレットや資料が入っており、その他に重点パンフレットが予備で数枚入っていた。

1社1社仮説を立て、準備することで提案に想いが入り、的を絞った提案ができるのである。提案力の強さは、この辺りからも差が出る。

★どこにでも、誰にでも使えるような汎用性のある提案物だけでは、十分な準備とはいえない。

★この顧客のために自分で工夫した提案物、いわゆる"あなたのためのこの1枚"が大切なのである。

あなたのカバンの中身を確認していただきたい。そこには想いのこもった資料が入っているだろうか。

営業マンの評価とは?

営業マンが売るのは「モノ」ではなく⇒「信用」と「値打ち」

自分が行った仕事の評価⇒「粗利」

どれだけ自らがお客さまに、すなわち世間に対して貢献できたかというバロメーターが⇒「マージン」すなわち「粗利」である

例えば、倒産する会社というのは⇒言いかえると世間から必要とされていない、 という見方ができます

「赤字」というのは⇒会社にとっての「イエローカード」だと思います。 そして「イエローカード」が続くと最後 は「倒産」にいたります

そう考えれば、「赤字営業マン」というのは、理屈ではなく、お客様に対して、 つまり世間に対して貢献ができていないこと⇒
自分の給料の5倍は粗利をあげないと、会社として十分な利益はでませ ん。給料の3倍稼げていないとすれば、それは間違いなく「赤字営業マン」です

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