債務超過についてのノウハウ

決算を前に債務超過になっている会社の対策方法をお伝えします。
例えば、債務超過になっているA社があります。そして、A社は
 ★債務超過
 ★本社の土地、建物は社長名義(=社長から建物を賃貸)という状況です。
 この場合、下記のことができるのです。
 (1)社長名義の建物を法人名義にする → 社長名義の土地に、A社名義の建物が建っていることになる
 (2)社長の土地にA社名義の借地権が「自動的に」発生
 (3)A社は借地権を無料で手に入れる → A社に借地権相当額の受贈益が計上される
 (4)受贈益と欠損金が相殺(=税金はかからない)
 (5)債務超過が解消

債務超過を一気に解消する方法

具体例

  • A社は債務超過70(=欠損金も70)
  • 社長名義の土地の時価100(借地権は70とする)
  • 社長名義の建物の時価30(=帳簿価額30)

まずは、建物を30で個人からA社に売却します。もし、1度に支払えなければ、分割払いでも構いません。すると、「社長の土地+A社の建物」という状態になります。
そして、借地権相当額70がA社の受贈益になります。この結果、

  • 債務超過70と受贈益70が相殺
  • 債務超過が解消
  • 欠損金70と受贈益70が相殺(=税金はかからない)

となるのです。つまり、「一気に債務超過が解消される」のです。

社長は帳簿価額30の建物を30で売っています。
だから不動産売却に伴う税金はかかりません。

土地の一部が「借地権」として、「社長からA社に」移転しています。
この税金を心配される方もいるでしょう。
ただし、この場合は税金はかかりません

いかがでしょうか。
この方法は「一気に債務超過を解消する」ことができます。

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