やってはいけない差し押さえのノウハウ

差押えしてみたが回収できない・・

差押えすればどんな会社からでも回収できる、というのは非常識

売掛金を支払ってもらえていない場合や、貸したお金の返済がない場合など、あなたに正当な権利があれば、その相手が持っている財産の差押えをして回収することができます。
例えば、銀行の預金口座とか、売掛金、不動産なんかがいい例です。

しかし、例えばいざ相手の預金口座を差押えできたとしても、実は回収に成功しないことがあるのです。
具体的な事例を見てみましょう。
例えば、差押した銀行の預金口座に肝心の預金がないかもしれません。
調査した口座が、既に解約されていることもあります。
差押えをした銀行口座の名義人である、売掛金を払わない相手先が、その銀行から借入れをしていたとします。
すると、あなたが差押えを行ったことを発動条件に、その銀行はあなたに優先して口座にある預金を回収してしまうということも起こります。

ちなみに、お金を貸している銀行が持っている、そのような権利を相殺といいます。

こんなこともあるのです。
例えば、不動産を差押えしても回収できないことがあります。
それは、中小企業の場合、ほとんどの不動産が銀行借入れの担保に入っていて、既に価値がない状態になっているからです。
そのような状態だと、差押えすることすら裁判所が認めてくれないことがあります。
また、差押えができたとしても、換金手続きに高額なお金が必要なことも障害になるかもしれません。
しかも、そもそも不動産の売却には時間がかかります。高額なだけに買い手を探すための時間が必要なのです。
あなたがいくら急いで差押えをしても、換金するまでには時間がかかってしまいます。それこそ、都心の一等地だとしても換金までには最低半年は見ておいた方がいいでしょう。
早く回収して資金繰りを良くしよう、という中小企業のニーズには合わないのかもしれません。

差押えという面倒な手続きをした結果として、実際に手元にお金が帰ってくるためには何を差押えればいいのか、これを知っておく必要があります。

また、一度差押えの手続きをすると、その相手も財産を隠したり、差押えを妨害してくることが往々にしてあります。 つまり、できるだけ初回で決めないと取り逃がす可能性が高まるということなのです。

そのためには、何が換金性のある差押え対象物なのか、そしてその調査方法は何か、についてもっともっと知っておく必要があります。

差押えは誰にでもできるのか

あなたの会社が売掛金を持っているのであれば、もしものことを考えて、「差押え」についての最低限の知識を持つことは必要です。

まず知っておいていただきたいのは、あなたの会社の売掛金が未入金になった場合で、その入金すべき会社に倒産可能性があるとすれば、すぐにでも差押えができるという事実です。

裁判をしなくても差押えをすることができるこの手続きを、『仮差押』といいます。

裁判所に一定の保証金を積めば、あなたの一方的な主張に基づいて、相手の財産を差押えてくれるのです。

但し、何でもかんでもOKということではありません。もし不当な仮差押えであって相手に損害を与えた場合、保証金は損害賠償の一部に充当されます。

また、すぐにでも、といっても、それぞれの状況がありますので、おおよそ1ヵ月以内には差押えができると思っていただければ間違いないでしょう。

そして、弁護士さんに頼まなくても自分で手続き可能です。やはり始めてのことで不慣れな分、手間はかかると思いますが、裁判所に問合せをしながらやればできないことはありません。

機会があっても良くないですが、一度チャレンジしてみると良い経験になると思います。
実践してみてもいいですし、書籍やマニュアルで勉強してもいいのですが、そうして知識を得ておけば、いざという時の対応に違いが出てくるようになるでしょう。

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